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東京地方裁判所 平成11年(ワ)13910号 判決

原告 有限会社アートプラニング

右代表者代表取締役 藤原富夫

右訴訟代理人弁護士 鈴木仁

被告 清水和美

右訴訟代理人弁護士 池田秀敏

主文

一  原告の請求を棄却する。

二  訴訟費用は原告の負担とする。

事実及び理由

第一請求の趣旨

被告は、原告に対し、金二〇二九万七七八四円及びこれに対する平成一一年七月一日から支払済みまで年五パーセントの割合による金員を支払え。

第二事案の概要

一  本件は、原告が、税理士である被告に対し、黙示の税務顧問契約ないし信義則上、被告において原告に消費税の還付制度に関する説明指導義務があったにもかかわらずこれを怠ったため、原告において還付を受けることができるはずであった既払消費税の還付を受けることができなくなったとして、不法行為又は債務不履行に基づき損害賠償を請求する事案である。

二  争いのない事実等

(証拠の引用のない事実は当事者間に争いがない。)

1  原告は、平成六年六月一日に設立された、美術館の経営等を目的とする有限会社であり、本店所在地において「とりっくあーとぴあ日光」の名称により、いわゆる「だまし絵」等の美術品を収集、展覧する美術館(以下「本件美術館」という。)を経営している。

2  被告は、税理士であり、原告の設立された第一事業年度(平成六年六月一日から同年九月三〇日まで)を初回として、第三事業年度(平成七年一〇月一日から平成八年九月三〇日まで)までの間、原告の法人税確定申告事務を受任して行った。

また、被告は、昭和五九年又は六〇年ころ、原告の前代表者であった室井末吉(以下「室井」という。)が代表者であるだるま建設株式会社(以下「だるま建設」という。)の税務顧問に就任し、以後、だるま建設の決算書等の財務書類の作成、確定申告書の作成及び会計帳簿の記帳代行を行うなどしていた。だるま建設は、被告に対し、顧問料として月額五万円を、年一回の法人税確定申告業務の手数料として約六〇万円をそれぞれ支払っていた。(甲一五、被告本人)

3  消費税課税事業者選択届出について

一般に、年間の売上が三〇〇〇万円以下である事業者は、免税事業者として消費税を納める義務が免除される。

ところで、消費税の納税義務者は、その課税期間における控除対象仕入税額が売上に課税される消費税額を超える場合には、その超える金額の還付を受けることができるところ、消費税の免税事業者においても、消費税納税義務の免除を受けない旨の届出書(消費税課税事業者選択届出書、以下「本件届出書」という。)を提出したときは、提出をした日の属する課税期間の翌課税期間以後、消費税の納税義務者となるため、右還付の対象となる。

そして、従前免税事業者であった事業者が、ある課税期間について、多額の設備投資をするなどして控除対象仕入税額が売上にかかる消費税額を超えたとして、その超えた金額の還付を希望する場合、右課税期間の直前の課税期間の末日までに、本件届出書を提出する必要がある。

したがって、現在免税事業者である事業者が将来多額の設備投資をする予定があり、その投資に関して課税される消費税の還付を受けることを希望するときは、投資に係る資産の譲渡を受けるべき課税期間に入る前に本件届出書を提出する必要がある。

なお、平成八年九月三〇日当時、原告は、右消費税の免税事業者であった。

4  原告による美術館の建設

室井及び原告代表者は、平成六年の初めころ、本件美術館の建設及び経営を企画(以下「本件企画」という)し、平成六年六月一日に原告を設立し、室井が原告の代表取締役に就任した。

その後、原告は、本件企画を進行させ、平成七年四月二〇日に本件美術館の建築確認申請を提出し、平成八年九月三〇日に右確認を受けた。また、平成七年五月二日に本件美術館に関する開発行為の許可申請を提出し、同年七月一八日に右許可を受けた。そして、原告の第四事業年度(平成八年一〇月一日から平成九年九月三〇日まで)中である平成九年七月七日に本件美術館が竣工した。(甲九、一五、一六)

三  争点

1  原被告間に黙示の税務顧問契約が成立していたか否か及び被告に右税務顧問契約上の債務の不履行があったか否か。

2  被告は、原告に対し、信義則上、本件届出の制度について説明指導義務を負っていたか否か及び被告に右信義則上の説明指導義務の不履行があったか否か。

四  原告の主張

1  原被告間の黙示の税務顧問契約の成立及びその不履行

(一) 原告と被告との間には、次の事実からして、原告設立の時点において黙示による税務顧問契約が成立していた。

(1)  被告は、永年にわたり、だるま建設の税務顧問の立場にあったところ、だるま建設の月次会計を毎月確認するなどして同社の経営状態をよく知る立場にあったことから、同社の経営顧問ともいえる立場にあったものであり、かつ、同社が室井の個人会社的な色彩の強い会社であったことから、室井個人のビジネスの助言者でもあった。

(2)  室井は、原告設立前から、被告に本件企画についての構想ないし計画を示し、原告設立後も、折に触れ、開発に係る許認可手続、工事の進行状況等を知らせており、被告も本件企画に興味を示し、原告設立前の段階から繰り返し、室井に対し、本件美術館の営業が本格化した際には被告を税務顧問とし、顧問料を支払われたい旨申し入れていた。

なお、この際、具体的に顧問料の金額が話題になったことはなかったものの、原告の収益性が優にだるま建設のそれを上回るものとなることが期待されていたことから、少なくとも、原被告間には、右顧問料につき、だるま建設から被告に支払われている顧問料以上の金額とする旨の共通の認識が存在していた。また、原告からの顧問料の支払の開始時期については、本件美術館の開館の時以降とする旨の合意も存在した。

(3)  被告は、前記の状況の下で、原告の法人税確定申告業務を第一事業年度から受任していた。

なお、右税務顧問契約成立後に、被告が原告の税務顧問としての具体的業務を行わず、かつ顧問料の支払を受けることもなかったのは、被告において、本件企画が未だ準備段階にあり、原告の営業活動の実績がほとんど存しなかった為に法人税確定申告業務のみを行えば足り、税務顧問としての具体的業務の必要が未だ生じていないと判断していたためである。

(二) 被告の注意義務違反

被告は、原告設立前から、原告の事業についての構想ないし計画を室井から開示されていたし、原告設立後も折りに触れ、室井から開発にかかる許認可手続や工事の進行状況等を知らされていた。また、原告の設備投資資金等は、当初だるま建設に依存しており、そのだるま建設の月次会計を確認していた被告は、経理面からも本件美術館の開館に向けた進行状況を把握していた。特に、原告の第三事業年度には、建設中の美術館の土地造成費用につき、建設仮勘定として九三二万円が計上されており、この支払の為にだるま建設が振り出した約束手形を右造成工事をした池田建設に交付していることからすれば、だるま建設の会計をその都度確認していた被告は、右手形振出の当時から、原告において本件美術館の建設工事費用が支出されていることを認識していた。

したがって、被告は、原告が第四事業年度に、本件美術館を竣工させる為に多額の設備投資をすることを右年度の開始に先がけて予見していたか又は充分に予見し得た。

仮に、本件届出の届出期限前の段階において第四事業年度中の設備投資を予見することは困難であったとしても、被告は、原告が本件美術館を建設、経営することを専らの実質的営業目的とすること、原告が設立後数年中には本件美術館の建設ないし展示品の購入等多額の設備投資をする反面、本件美術館の開館までは原告の売上がほとんど発生しないことを原告設立前から当然認識していた。したがって、仮に、原告が、その設立当初から消費税の課税事業者になっていたとしても、売上に課税される消費税は極めて少額である反面、美術館建設等の設備投資の行われる年度の控除対象仕入税額は多額にのぼるから、同年度までに消費税の課税事業者になっていれば還付を受けられたであろう消費税額は、発生していたであろう売上に対する消費税の課税額よりはるかに大きかったのであり、この点を被告は当然認識すべきであった。

よって、被告は、原告に対し、必ずしも多額の設備投資の行われる事業年度の前年度に消費税の課税事業者となるよう説明指導する必要はなく、それ以前の段階で、原告が消費税の課税事業者となるべく説明指導し、早期に本件届出をさせるべきであった。

それにもかかわらず、被告は、原告に対し、消費税の還付制度に関し、何らの説明指導を行わなかったため、原告は、本件届出の届出期限である平成八年九月三〇日までに本件届出書を提出をすることができず、本件美術館の建設によって受けることができたはずの消費税の還付を受けることができなかった。

右説明指導の不履行は、原被告間の税務顧問契約の不履行を構成する。

2  信義則上の説明指導義務の不履行

仮に、原告と被告との間に税務顧問契約が成立していなかったとしても、被告は、従前から税務顧問として関与してきただるま建設の代表者である室井から、本件企画について、その構想段階から相談を受けており、主に税務面について期待されていた助言者であった上、原告によって本格的に営業が開始された際には、当然に原告の税務顧問となることが予定されていた者であり、その意味では原告にとって税務顧問に準じた存在であったというべきである。そして、本件において消費税還付を受けることができなかったことによる原告の損害は、事業年度を通じて本格的な営業をした原告第五事業年度(平成九年一〇月一日から平成一〇年九月三〇日まで)の売上高約一億六〇〇〇万円と比較しても約一三パーセントに当たるものであり、原告にとって極めて重大な影響をもたらしていることからすれば、被告は、原告に対し、信義則上、本件届出書を届出期限までに提出させるべく原告に説明指導すべき注意義務を負っていたというべきである。

それにもかかわらず、被告は、原告に対し、消費税の還付制度に関し、何らの説明指導を行わなかったため、原告は、本件届出書の届出期限である平成八年九月三〇日までに本件届出書を提出することができず、本件美術館の建設によって受けることができたはずの消費税の還付を受けることができなかった。

右説明指導の不履行は、被告の信義則上の説明指導義務の不履行を構成する。

3  原告の損害

前記のとおり、原告は、第四事業年度に多額の設備投資を行ったため、同期間中の控除対象仕入税額が売上にかかる消費税額を二五三二万六七八四円超過したが、届出期限までに本件届出書を提出することができなかったため、原告は右消費税の還付を受けることができなかった。他方、前記の届出期限までに本件届出書を提出しなかったため、原告の第五事業年度分において、右期限までに右届出を提出していれば課税されていたはずの消費税五〇二万九〇〇〇円の納付義務が免除された。

したがって、右還付を受けることができなかった金額と前記免除された税額とを損益相殺した結果の二〇二九万七七八四円が原告の損害額である。

4  よって、原告は被告に対し、不法行為または債務不履行による損害賠償として、二〇二九万七七八四円及びこれに対する訴状送達の日の翌日である平成一一年七月一日から支払済みまで年五パーセントの割合による遅延損害金の支払を求める。

五  被告の主張

1  黙示の税務顧問契約の成否について

(一) 被告は、原告から、原告の第一ないし第三事業年度の法人税確定申告業務を受任し、これを行ったが、原被告間の税理士業務上の準委任関係は、各年度ごとの法人税確定申告業務に関する単発的な事務を内容とするに過ぎないのであって、原被告間に黙示の税務顧問契約が成立した事実はない。

そして右被告が受任した業務には、消費税の申告に関する税理士業務は含まれていないから、原告主張の債務不履行の問題が生じる余地はない。

(二) 原告は、室井らが、原告設立前から被告に本件企画についての構想ないし計画を示し、原告設立後も折に触れ、開発に係る許認可手続、工事の進行状況等を知らせていたと主張するが、被告は、本件企画の存在を抽象的に知っていたにすぎず、具体的な開発に係る許認可手続や工事の進行状況については知らされていなかった。

また、原告は、被告が本件企画に興味を示し、美術館の営業が本格化した際には自分を税務顧問にするよう原告に求めたことはないし、また、原被告間において、本件美術館開館時以降、原告から被告へ顧問料を支払う旨の合意をしたこともない。

なお、被告が原告の第三事業年度の会計書類を預かったのは平成八年一〇月であり、この時点で、原告が主張する本件届出書の届出期限である平成八年九月三〇日を経過している。したがって、原告が第三事業年度中に行った本件美術館の敷地の造成工事について、届出期限までに把握することは不可能であった。よって、この意味でも、原告が主張する注意義務違反は成立し得ない。

2  信義則上の説明指導義務について

原告は、税理士と顧客との間に顧問契約がない場合でも、税理士の具体的な関与の状況ないし程度によっては、信義則上の説明指導義務が生じる旨主張する。

しかしながら、税理士には、専門家として一般人よりも高度の善管注意義務が求められる場面があるものの、税理士に求められる専門家責任とは、あくまで税理士が、依頼者から委任された範囲内で事務を遂行する際に通常より高度の注意義務を負うというものにすぎず、税理士が遂行すべき事務範囲の拡張を意味するものではない。また、税理士は、納税者の権利擁護を職責としており、納税者の信頼に応えるべき立場にあるものの、右抽象的な義務は、依頼者との顧問契約等を通じて初めて具体化される義務であり、契約関係もないのに当然に適用されるものではない。さらに、税理士への依頼者の周辺には、様々な関係者がいることから、税理士が右関係者の税務上の問題について相談に応じることもあるし、個別に申告業務等を依頼されれば受任する場合もあるが、それは、税務顧問契約とは別個の税理士業務として受任するものであり、特約があれば格別、税務顧問先周辺の関係者に対する税理士業務が、法的義務として税務顧問契約に内包されるものではない。

したがって、税理士が税務顧問契約の当事者でない者に対し、説明指導義務を負うとする原告の主張は失当である。

第三当裁判所の判断

一  争点1について

本件においては、原告と被告との間に、明示による税務顧問契約が存在しないことは当事者間に争いがないが、原告は、原告設立の時点において、被告との間に黙示的な税務顧問契約が成立した旨主張するので、その点につき判断する。

原告は、黙示的な税務顧問契約が成立したことを裏付ける間接事実として、被告は室井のビジネスの助言者であり、原告設立前から本件企画について知らされ、原告設立後も、開発にかかる許認可手続や工事の進行状況を知らされていたこと、被告は室井に対し、原告設立前の段階から繰り返し本件美術館の営業が本格化した際には、被告を原告の税務顧問とし、顧問料を支払われたい旨申入れていたことなどを挙げ、原告代表者本人尋問の結果中及び同人の陳述書(甲一五)中には右主張に沿う供述ないし陳述(以下「藤原の供述等」という。)が存在する。

しかしながら、右藤原の供述等は、被告本人尋問の結果及び同人の陳述書(乙八)と照らし合わせるとにわかには信用し難いだけでなく、仮に、被告が室井に対して本件美術館の営業が本格化した際には被告を原告の税務顧問にして欲しい旨の発言をしていたとしても、税務顧問契約においては顧問料の額及びその支給時期が極めて重要な事柄であるところ、藤原の供述等によっても顧問料の額についてはだるま建設の金額を下回らないという認識をお互いが持っていただけで具体的な話はなく、その支払時期についても、原告が設立されても本件美術館が開業されるまでは支払えない状況であり、被告もその事情を了解していたことから、被告においても顧問料の支払は本件美術館の開業後からでよいと考えているものと推測していた(甲一五)という程度のものであったことからすれば、被告の室井に対する右発言からは、せいぜい被告が室井に対し、本件美術館が営業を開始した時点で顧問契約を締結して欲しいという希望を述べていたことが認められるだけで、そのことから原告設立時に原告と被告との間で顧問契約が成立したものとは到底認め難い。原告主張のように、原告が設立された時点で、原告と被告との間に税務顧問契約が成立したものであるとすれば、原告が美術館を開館するまでの間は、被告は、税務顧問契約から生じる全ての義務を負うにもかかわらず、報酬は支給されないことになるが、特段の事情の無い限り、税理士である被告が報酬を受領することもなくこのような義務を負うことを承諾するとは考え難い。確かに、前記のとおり被告は昭和五九年ないし六〇年頃から室井が代表者であるだるま建設の税務顧問であったことは認められるが、原告はだるま建設の子会社ではなく、室井個人が新たに設立した全くの別会社に過ぎないところ、被告がだるま建設の税務顧問としてだるま建設から顧問料を取得していた以外に室井から室井個人のビジネスの助言者として何らかの報酬を得ていたことを認めるに足りる証拠はないことからして右特段の事情があったとは到底認められない。

以上のように、藤原の供述等は到底信用し難く、他に原告が設立された時点で、原告と被告との間で黙示の税務顧問契約が成立したことを認めるに足りる証拠はない。

よって、原告の税務顧問契約の債務不履行を理由とする損害賠償請求は、その余の点について判断するまでもなく理由がない。

二  争点2について

原告は、原告と被告との間に税務顧問契約が成立していなかったとしても、被告は原告にとって税務顧問に準じた存在であったものであるから、被告は原告に対し、信義則上、説明指導義務を負う旨主張する。

確かに、税理士は、税務に関する専門家として、独立した公正な立場において、申告納税制度の理念にそって、納税義務者の信頼にこたえ、租税に関する法令に規定された納税義務の適正な実現を図ることを使命とするものであり(税理士法一条)、また、税務の専門家であるから、税務に関する法令、実務の専門知識を駆使して、依頼者の要望に適切に応じなければならず、そのために一般人よりも高度の善管注意義務を負うものというべきである。

しかしながら、右税理士が負う右義務は、あくまでも税務顧問契約等の契約の当事者に対するものであり、それを超えて、契約の当事者でない者に対してまで右義務を負うものではなく、また、その注意義務の範囲も委任された事務を適正に処理するために必要な範囲に限られるものであり、右範囲を超えて右義務を負うものではない。例えば、税理士が、租税の申告業務を受任した場合、その申告業務に付随する義務として、右申告業務に関連する諸制度等について一定の説明指導義務を負う場合もあり得ると解されるが、それを超えて、租税の申告業務を受任した税理士が、顧客の租税に関する諸問題についての一般的な説明指導義務を負うと解することはできない。

本件についてこれを見るに、前記のとおり、被告は、だるま建設との間で税務顧問契約を締結していたが、原告との間では税務顧問契約は締結しておらず、被告が原告から受任したのは、原告の法人税確定申告業務であったにすぎないところ、右法人税確定申告業務に消費税の申告に関する税理士業務が含まれていないことは明らかである。したがって、被告が原告に対し、信義則上も本件届出に関する説明指導義務を負っていたとは認められない。

原告は、被告が原告の「税務顧問に準ずる地位」にあったことを理由に、信義則上、税務顧問契約が存在した場合と同じように本件届出に関する説明指導義務があった旨主張するが、右事務の処理についての明確な合意が存在しないにも関わらず、右のような曖昧な関係を根拠にして、被告に右義務を認めることは、税理士としての被告の地位を著しく危うくするものであって、到底相当とは認め難い。

以上のとおりであるから、その余の点について判断するまでもなく、争点2に関する被告の主張は失当である。

第四結論

以上のとおり、原告の本件請求は理由がないからこれを棄却することとし、訴訟費用の負担につき民訴法六一条を適用して主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 高田健一 裁判官江頭公子及び裁判官衣斐瑞穂は差し支えのため、署名押印することができない。裁判長裁判官 高田健一)

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